命日は2種類ある!?祥月命日と月命日の違い

制度・法律

故人が亡くなった「没年月日」のことを「命日」といいます。
命日は、さらに「祥月命日(しょうつきめいにち)」と「月命日(つきめいにち)」という2つに分かれており、それぞれ内容や持つ意味が異なります。

命日は2種類ある

命日という言葉は一般的だと思いますが、命日は「祥月命日」と「月命日」に分けられるのをご存知でしょうか。

祥月命日とは?

故人が亡くなった翌年以降の、亡くなった月日と全く同じ「月日」祥月命日といいます。
例えば、2023年6月1日に亡くなった場合は、2024年以降、毎年6月1日が祥月命日となります。祥月命日は亡くなった月日の両方が一致する日なので、1年に1回しかありません。

月命日とは?

月命日とは、故人が亡くなった日にちと同じ「日」のことをいいます。
例えば、2023年6月1日に亡くなった場合は、翌月の「7月1日」、翌々月の「8月1日」といったように、毎月1日が月命日となります。

月命日と祥月命日は重複しないため、月命日は祥月命日を除いた毎月、つまり1年間で11回訪れることになります。

祥月命日は年に1度なのに対して、月命日は祥月命日以外の毎月訪れるという違いがあります。

ちなみに、31日や2月29日が命日の場合、月命日は前日に前倒しして数えるのが一般的です(例えば、5月31日が命日だとすると、次の月命日は6月30日と考えます)。

命日にすること・過ごし方

命日に行う供養は、地域やその家族によって異なり、特に決まりはありません。ここでは、命日にすることとして一般的にいわれているものを紹介します。

祥月命日の供養・過ごし方

お墓参りに行く

祥月命日には故人を想い供養する時間を持つことが大切です。祥月命日の供養として、できる限りお墓参りに行きましょう。

お墓が屋外にある場合、お墓参りでは墓石や墓地周辺の清掃をします。お花やお供物を持参して、墓前にお供えするといったことも合わせておこないます。

法要を営む

祥月命日には法要を執り行うことが多いです。法要は追善供養とも呼ばれ、故人を偲び、お寺の住職にお経をあげてもらい、焼香を行なうことをいいます。

祥月命日にすることのうち、特定の節目に執り行うとされているのが「年忌法要」です。年忌法要は、故人が亡くなってから1年目の一周忌、2年目の三回忌、6年目の七回忌・・・といった形式で続いていき、三十三回忌法要をもって弔い上げ(とむらいあげ)とすることが多いようです。

弔い上げ(とむらいあげ)とは

三十三回忌や五十回忌で「法要をこれ以上おこなわない」との意味を込めて、供養の節目とすること。最近では、遺族の高齢化などの理由から、もっと早い時期に弔い上げするケースも増えています。

年忌法要は、生前に故人と親しかった友人や親戚などを招いて、お寺の住職にお経をあげてもらった後、会食をするのが一般的な流れです。

こうした法要は祥月命日に行うのがよいとされています。とはいえ、平日だったり、親族全員の予定が合わなかったりして、祥月命日には執り行えないことも多いでしょう。その場合は、祥月命日から前倒しをした日にちに年忌法要を行います。

月命日の供養・過ごし方

月命日は毎月巡ってくるものです。祥月命日と特にすることに変わりはないのですが、毎月お経を読んでもらったり、お墓参りに行ったりするのは負担が大きいでしょう。そのため、自分のできる範囲で供養をおこなうのが一般的です。

例えば、自宅に仏壇があるなら、心を込めて掃除をし、いつもより丁寧に時間をかけて手を合わせてみましょう。

家に仏壇がないという人も少なくありません。位牌や遺影に、個人が好きだったお花や食べ物をお供えするだけでもいいでしょう。亡くなった人のことを少しでも思い返す時間を取るだけで、十分なご供養になります。供養の形にこだわらずに、故人を偲ぶ時間を作ることが最も大切です。

ななのひとこと・ふたこと

月命日には、仏壇の掃除をして、果物やスイーツをお供えすることが多いです。合わせて、デパ地下などでお寿司を買ってきて、母の遺影の前で夜ごはんを食べることにしています。会食というわけではないけど、自分も美味しいものが食べられるし、こうやって母を偲ぶのもありなのではないかと思っています。