博報堂新しい大人文化研究所のレポート
世界に先駆けて高齢化が進む日本。そのなかで広告がどんな役割を果たせるのかを、プロモーション・広告を通じて市場に働きかける、博報堂の横断的プロジェクトが、博報堂新しい大人文化研究所(略して「新大人研」)。
新大人研のレポートによると、介護におけるストレス(負担)は以下の5つに分類できます。
- 肉体的負担
- 精神的負担
- 時間的拘束
- 金銭的負担
- 情報の不足
このなかで介護者が最も負担を感じるのは「精神的負担」だそうです。
介護の精神的負担についてインターネットで検索してみたら、「介護肯定感」という言葉を見つけました。
介護肯定感とは
介護肯定感とは何でしょうか?
「介護肯定感がもつ負担軽減効果」についての研究レポートから一部抜粋してみます。
介護状況への満足感
- 世話を義務感からではなく、望んでしている
- 一緒にいるのが楽しいと感じる
- 世話をすることが自分の生き甲斐になっている、満足感が得られる
- 世話をすることで親密になったように感じる
- 何か小さなことに喜ぶのを見て、嬉しくなる
- 世話をしていて、逆に自分が元気づけられたり、励まされたりする
自己成長感
- 世話をすることで、学ぶことがたくさんある
- 人間として成長したと思う
介護継続意志
- 自分が最後までみてあげようと思う
- 世話の苦労はあっても、前向きに考えていこうと思う
介護者のストレスを軽くする「介護肯定感」
介護にはいろんなストレスがかかります。でも一方で、介護をすることで得られること・気づくこともたくさんあります。
介護者が介護に対して感じる肯定感(満足感や喜び、成長感)が高ければ高いほど、介護ストレスを軽く感じたり、介護を続けようと思う気持ちがより強くなります。
介護ストレス(特に肉体的負担と時間的負担)を軽減するためには、介護保険制度など社会資源をうまく活用するといった物理的要因はとても大切です。
なんでも自分ひとりで抱え込まず、他人に頼ることも、介護を無理なく続けるためには必要なことです。
それに加えて、介護者自身の介護肯定感という精神的要因が、介護ストレスを軽くするんだと思います。
ななのひとこと・ふたこと
介護をしていてストレスを感じることは、もちろんあります。でも、母の笑顔を見て嬉しくなったり、母とたわいない話をして癒されたり。
こうした一見些細なことに思える日々の介護肯定感の積み重ねが、私が母の介護を続ける原動力になっているんだと感じます。