救急車で搬送されるところ
救急車で救急搬送される場合、通常は、搬送される場所から近くて、かつ、受け入れ可能な病院に搬送されます。
場合によっては、搬送を希望する病院があるか聞かれることもあります。
ただし、救急車で行かれる(搬送される)のは、救急医療機関として認定されている医療施設だけです。
かかりつけの、街のお医者さんに行くことはできません。
救急医療機関とは
事故その他の理由により、救急隊が緊急に搬送する必要がある傷病者の収容及び治療を行う医療機関。
医療機関の申出に基づいて知事が認定します。
「病院ですか?」
去年、母が救急搬送された際のことです。
救急隊員の人に聞かれました。
「搬送を希望する病院はありますか?」
誤嚥性肺炎で入院したことがある病院の名前を告げると、「そこは病院ですか?」と聞かれました。
えっ???
具合が悪いときに行くのは病院だよね?
頭の中がはてなマークになりながら答えました。
「は、はい。◯△病院です。」
「わかりました。搬送可能かどうか、◯△病院に確認します。」
結局、その病院は電話がなかなか通じなかったので搬送されませんでした。
救急隊員の方が病院に電話をして搬送先を探してくれるのですが、そもそも電話が通じないこともあります。
当然ですが、病院側の受け入れを確認してからでないと救急車は発車しません。
電話が通じないと、その病院には行かれないのです。
病院と診療所の違い
あとになって調べてみて、「病院ですか?」と質問された意味がはじめてわかりました。
「病院」には、医療法(昭和23年に公布された医療機関に関する法律)で定められた定義があるのです。
「病院」とは病床数(ベッド数)20以上の医療施設をいい、構造設備等についても、相当程度充実したものであることが要求されています。
病床数19以下または病床(ベッド)がない医療施設は「診療所」といいます。構造設備等について、病院に比べて厳重な規制はされていません。
ちなみに、「医院」や「クリニック」という言葉は医療法では定義がありません。
通常、「医院」や「クリニック」と名前がついているものは「診療所」のことです。
救急隊員の質問は、「救急医療機関として認定されている規模ですか?」という意図だったのです。
参考:東京都の救急医療機関一覧
ななのひとこと・ふたこと
病気になったら、普通は「病院に行こう」と思います。でも街のお医者さんにかかる場合は、正確に言うと「診療所に行く」ってことなんですね。
普段の生活で厳密に使い分ける必要はないけど、法律では明確に定義されていると知って、ちょっと驚きました。