認知症発症の一因は、度重なる引っ越しだったのかもしれません

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ドイツには「老木は移すな」という意味の諺があるそうです。
調べてみると、英語にもありました。
You cannot shift an old tree without it dying.(老木は移植すると必ず枯れる)
樹齢の重ねた木を安易に違う場所へ移すと、新しい土に順応できずに枯れてしまうということですね。

これは人間にも当てはまります。

高齢者の引っ越しは大変

一般的に、高齢になってから引っ越しをするのは良くない、と言われます。
若いころと違い、新しい環境に対する適応能力が下がっていて混乱するからです。

振り返って初めてわかる(思う)ことですが、母が認知症を発症したのは、高齢になってからの度重なる引っ越しが一因ではないか思います。

うちはずっと賃貸暮らしで、母は結婚してから70歳頃まではずっと神奈川県に住んでいました。
住み慣れた土地で、近所に友達もたくさんいました。

住み慣れた土地を離れることの重大さ

70歳を過ぎたころ、私と同居するため東京に引っ越しました。
当時はまだ元気でしたし、もともと社交的な人なので、新しく引っ越した先でもすぐに友達ができていて、全く心配していませんでした。

しかしその後、(主に私の都合で)賃貸契約のたびごとといえるくらいの頻度で引っ越しをしてしまい、だんだんと近所付き合いも少なくなってさみしい思いをさせたこと、そしてそれが認知症になった一因ではないかと、とても後悔しています。

中華の素が大量に

私が初めて母のことで「あれっ?なんかおかしいな。」と思ったのは、焦がして底が真っ黒になった鍋を発見したときでした。
料理が得意で、もちろんそれまでそんなことは一度もありませんでしたから、その時は「大丈夫?危ないから気をつけてよ。」とひとこと言っただけでした。

また、ちょうどその頃から、スーパーなどで同じものをいくつも買ってくるようになりました。
一番多かったのは、レトルトパウチの中華の素でした。
料理上手な母はそれまであまりそういったものを買うことがなかったし、使いきれていない在庫が家に大量にあるのに、なぜ何度も買ってきてしまうのか不思議で仕方ありませんでした。
中華の素が常に家に20〜30個もあり、それを消費するために、我が家の食卓には麻婆豆腐やチンジャオロースが頻繁に登場しました。
幸いだったのは、大量に買ってくるものが、日持ちのしない生鮮食品などではなく、ある程度保存のきく食品だったことです。

私はまだ気付いていなかった

認知症の最も特徴的な症状である物忘れは、こうして少しずつ出始めていたようです。
ただ、認知症に対して全く知識のなかった私は、それが認知症だとはまだ気づいていませんでした。

家事も買い物も普通に出来ていましたし、電車やバスに乗ってひとりで(または友達と)出かけたりもよくしていました。
鍋焦がしの一件と中華の素を除いて、私が不審に思うようなことは、2010年頃にはまだなかったのです。

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