誤嚥性肺炎はどんなときにかかるの?
誤嚥したからといってすぐに誤嚥性肺炎にかかるわけではありません。
こんな条件が重なると誤嚥性肺炎にかかってしまいます。
- 誤嚥を繰り返す
- 口腔ケアをきちんとできていないために口の中が汚れている
- からだの抵抗力が落ちている
こんな症状はありませんか?食事時のチェックポイント
誤嚥を繰り返さないよう、普段の生活でよく注意して観察してみましょう。食事時にチェックできるポイントです。
(書籍「図解 介護のための口腔ケア」を参考にしました)
むせる
考えられる理由:
- 食べ物の口の中での動きに飲み込む動作が追いつかない。
- 飲み込む力が弱いため、食べ物がのどに残っている。
- 一口の量が多過ぎる。
対応のしかた:
- 一口の量を減らす。
- 食べやすい(飲み込みやすい)食品にする。
- 柔らかくする、とろみをつけるなど調理のしかたを工夫する。
食べこぼす
考えられる理由:
- 手の麻痺などで口までうまく食べ物を運べない。
- 唇を閉じる力が弱い。飲み込めない。一口の量が多過ぎる。
対応のしかた:
- 使いやすい食器を使う。
- 口の中に入れたら飲み込むまで指で軽く唇を押さえる。食事介助する。
食べ物を口の中にためこむ
考えられる理由:
- 食べ物を食べ物として認識できていない。
- 周りが気になって集中できない。
- 量が多過ぎる。
- うまく噛めない、飲み込めない。
対応のしかた:
- 落ち着ける環境を整える。
- 食べきれる量を出す。
噛まないで丸飲みしてしまう
考えられる理由:
- 歯がない。入れ歯が合っていない。
- 食べ物の特徴をつかんでいない。
対応のしかた:
- 入れ歯を使う。入れ歯が合っているか歯医者さんでチェックしてもらう。
- 食べやすい食品にしたり、調理を工夫する。
痰がからんでいる
考えられる理由:
- 食べ物や唾液を誤嚥している。
- 重度の嚥下障害がある。
対応のしかた:
- 痰を出す努力をする。
- 医師に相談する。
食事中に寝てしまう
考えられる理由:
- 食べる機能の低下などにより食事に時間がかかり、疲れてしまう。
対応のしかた:
- 1回の食事時間は30分程度にし、食事の回数を増やす。
- 食べやすい食品にしたり、調理を工夫する。
食事を残す
考えられる理由:
- 嫌いな食べ物や食べにくいものが出た。
- 1回で食べられる量が減っている。
- 食事にまつわる不愉快な経験(むりやり食べさせられた、窒息しかけたことがあるなど)がある。
対応のしかた:
- あらかじめ好き嫌いを確認しておく。
- 食べやすい食品にしたり、調理を工夫する。
- 無理に食べさせず、食事の回数を増やす。
- 市販の栄養補助食品を利用する。
食事時にむせていないからといっても油断は禁物
寝ているときに自分の唾液が気管に入ってしまい、誤嚥を起こすこともあります。
母は2年ほど前から1年に2回ほど肺炎で入院しています。食事時にむせたりすることはあまりなかったので、誤嚥性肺炎を疑ったことはありませんでした。
また入院時にお医者さんにも嚥下機能の低下について言及されたことはこれまでありませんでした。
でも今回の肺炎ではっきりと「誤嚥性肺炎」という診断がされ、嚥下機能が落ちていることを指摘されました。
高齢者、特に認知症の人は嚥下障害を起こしやすいので注意が必要です。
ななのひとこと・ふたこと
お正月になるとお餅を食べる機会が多くなり、喉を詰まらせて救急搬送される人が増えるそうです。
今まで、お正月だからとなんとなくお餅を食べていましたが、母も私も特にお餅が好きなわけでもないので、今年は買うのやめようかな。。。