ショートステイを利用して介護者の負担を軽減しよう。それが介護を長く続けるコツ。

母の介護

介護保険サービスにはいろいろなものがあります。母が普段利用しているのはデイサービス(通い)といわれるものです。
デイサービスセンター等と呼ばれる介護施設に通い(車で送迎してくれます)、日中そこで食事や入浴、生活機能向上のための機能訓練(体操)等をして過ごします。
現在は、デイサービスを週5日利用しています。

数ヶ月先の予約を入れる?

介護保険サービスにはショートステイ(泊まり)もありますが、今年になるまでショートステイは一度も利用したことがありませんでした。

以前住んでいた区は、利用したい人が多く予約が取りづらかったのも一因です。数ヶ月前に予約を入れないと利用できなかったのです。
旅行などで前々から予定がわかっていれば別ですが、数ヶ月も前からとなると少し躊躇してしまいます。

ショートステイの利用には事前予約が必要

施設の数や利用者数によって、予約が取りやすいかどうかは変わります。
現在住んでいる区は、比較的ショートステイの予約が取りやすいと言われています。

また、小規模多機能はいつもデイで利用しているところなので、スタッフや環境が日中と同じです。その分、母も戸惑いが少ないかもしれません。

ショートステイの利用を控えていた理由

それでも、ショートステイの利用は控えていました。

理由はふたつです。
ひとつは、宿泊費の費用負担が大きいこと。
もうひとつは、たとえ慣れている場所とはいえ、家とは違う環境だと母が混乱するのでは?という心配があるからです。
特にふたつめの理由は重要視していました。認知症の人は環境の変化に適応しづらいからです。

初めてのショートステイ利用

そんなわけで利用したことがなかったショートステイですが、今年、どうしても利用せざるを得ない事態が起こりました。

私が、入院することになったためです。その間、母を家でひとりにしておくことはできません。
このとき、初めてショートステイを利用しました。

約一週間という長い日数だったので心配でしたが、思ったよりも母の混乱は少なく、とても助かりました。

そうしてショートステイの便利さはわかったものの、やはり家とは違う環境で母が混乱することはなるべく避けたいと思っていて、その後、ショートステイは利用していませんでした。

介護を無理なく続けるためには介護者のリフレッシュが重要

あるときケアマネから「ショートステイを利用しないんですか?」と言われました。
おそらく「たまには利用して息抜きしたらどうか?」という意味で私に尋ねたのだと思います。
そのとき、自分でも驚いたのですが、「そっか、利用していいんだ。」となんとなくほっとしたのです。

「無理せず介護を続けるコツは、デイサービスやショートステイを利用して、介護者がリフレッシュすること」が介護の鉄則だと知ってはいました。
それでもなぜかかたくなに利用を控えていましたが、どこかで自分自身無理をしていたようです。もう少し楽に考えてみようと、ふと思いました。

残業のときにショートステイを利用してみた

現在、職場では、あまり残業しなくてもいいように業務上ある程度配慮してもらっています。
それでも、どうしても残業しなければならないこともあります。
これまで残業のときは母をひとりで家に残していたのですが、先日、あらかじめ残業することがわかっていたので、数日前に予約してショートステイを利用してみました。
小規模多機能では、部屋に空きがあればたとえ当日でも、泊まりに対応してくれると言われていました。臨機応変に対応してもらえるのはとても助かります。

ショートステイを利用するメリット

食事の心配をしなくていい。
普段は電話で母の様子を確認していますが、それでもひとりにしておくのは心配。誰かに見ていてもらえるというのは安心。
なにより、気楽。

自分のためにショートステイを利用してみる

介護が始まってから、夜の外出(友達とごはんを食べに行ったり、飲み会に参加するなど)はめっきり回数が減りました。
夜遅くまで母をひとりにしておくのが心配だからです。

たまに出かけるときは、会社からいったん家に帰り、母に食事を食べさせてからまた出かけるようにしています。
それでも、ひとりで家にいると思うと心配で、お酒を飲んでいても落ち着きません。必然的に、出かけるのも控えるようになっています。

今後は、残業時だけでなく、夜出かける際にも、ときにはショートステイを利用してみようと思います。

ななのひとこと・ふたこと

長丁場の介護には、なるべくストレスをためない工夫が必要です。
今後もたまにはショートステイを利用して、うまく息抜きするのが、介護を無理なく続けるコツだと思いました。