車椅子で外出して気付いたこと

母の介護

先日、母を車椅子にのせて電車に乗りました。
車椅子で外出して気付いたことや感じたことを書いてみます。

大変なこと

重い

母は体重が45キロくらいあります。そして、うちの車椅子は約11キロ。軽量タイプとはいえこの重さです。
平坦な道ならいいのですが、ちょっとした緩やかな坂でももう大変。上りもキツイですが、実は下りもキツイんです。
下りの場合(傾斜度合いにもよりますが)、前のめりになると危ないので、車椅子を後ろ向きにして進みます。
そうすると母の体重&車椅子の重量がどーんと私にかかってきます。ずっしり…。
たぶん変なところに力を入れていたからだと思うのですが、初めて外出した翌日は、腕が軽い筋肉痛になりました。

気を遣う(周囲に&母に)

周囲の人に迷惑がかからないように、ぶつからないようにと、気を遣います。
自意識過剰かな、とも思いますが、なんだか見られている(直視ではないけどなんとなくチラチラ見られている)ようにも感じたり。

あと、もちろん、母のことが気になります。車椅子にのっていて怖くないか、寒くないか、座面からずり落ちたりしないか、道の凸凹でお尻痛くならないか、とか。

道路で車椅子を押していると、車輪を通してガタガタという振動が、私の手にも伝わってきます。これ、車椅子に乗っている本人はもっと揺れや振動を感じているはず。

車椅子の乗り心地ってどうなんだろう?

昔に比べたら、かなりバリアフリー化が進んでいるんだとは思います。
とはいえ、車椅子にとっては障害が多いな、と実感します。ちょっとした段差でも、車椅子だと引っかかります。たとえ数段の階段でも、車椅子を抱えて上り下りすることはできません。

普段自分が歩いていても気付かないようなちょっとしたことなんだけど、車椅子にとってはすごく不便なことってたくさんあるんだな、とわかりました。

良かったこと

「出かけるときは大丈夫」と思っていても、途中で疲れて歩けなくなることがあります。そうなると、母は立ち止まって少し休みます。

冬だと寒いし、立っているとつらいので座りたがることもあります。
でも車椅子があれば、もし途中で母が歩けなくなっても平気です。歩いて行って休み休みだと時間がかかる外出も、母を車椅子にのせて私が介助すればいいので、車椅子のほうが移動にかかる時間をある程度予測できるというメリットがあります。

もちろん、車椅子に頼り切って歩かなくなり足腰が弱るのは本末転倒なのですが…。

新たな発見

視点や意識が変わるので、今まで気に留めてなかったことに気づくようになりました。

特に感じるのは、電車に乗るとき。
エレベーターはどこにあるんだろう?
この改札にはエスカレーターしかないから、エレベーターがある少し遠くの別の改札まで行こう。
この駅はホームが緩やかに傾斜しているな。
今まで気付かなかったけど、こんなところにスロープがあるんだ。
なんていうことに意識が向くようになりました。

自分の興味や関心があるものしか見ていない(認識していない)んだと、改めて思いました。

ななのひとこと・ふたこと

車椅子って、たたんでも結構大きいんです。うちの玄関は狭いので、車椅子を置いておくと玄関がほぼ占拠されちゃって、出入りするのにもひと苦労です。