母は頻繁にトイレに行きます。ときには10分おき位に行くこともあります。
「お腹が痛いわけでもないのに、なんでそんなにトイレに行くんだろう?おしっこ出ないでしょ。」と、初めの頃は不思議で仕方ありませんでした。
高齢者の排尿の特徴
高齢になるとトイレが近くなったり、尿漏れしやすくなります。
健常者と比べて高齢者の排尿の特徴は、1日の総尿量は減り、総尿回数が増え、1回あたりの尿量が減少していく傾向があります。また、昼にくらべて夜の尿量が増えるのも高齢者にみられる一般的な傾向です。
排泄ケアナビより引用
認知症の場合、神経の機能障害によって尿意や便意が分からくなったり、見当識障害によってトイレの場所が分からなくなってしまって、失禁(おもらし)してしまうことがあります。
失禁で汚れた下着を隠してしまう
高齢者はこのような特徴があるため、下着を汚してしまうのは仕方ないことだと思います。
ただ、困ったことに、認知症の人の場合、失禁で汚れた下着を隠してしまうことがあります。
タンスの引き出しや、布団(ベッド)の下、時には冷蔵庫の中など、驚くような場所にしまい込んでしまいます。
なぜ、汚れた下着を隠すのか?
思いがけないところから汚れた下着を見つけた家族は大ショックです。どこに隠されていても悲しいですが、もし冷蔵庫の中にあるのを見つけたら、私なら激怒してしまいそうです。
では、なぜ隠してしまうのでしょうか?
失敗したことが恥ずかしくて、家族に知られたくないので、とりあえず隠してしまうのです。
後で自分で洗おうと思っている場合もありますが、隠したこと自体を忘れてしまいます。
汚れた下着を見つけたら、どうするべき?
絶対に怒ってはダメです。排泄の失敗は本人にとってもショックなことです。怒られると、プライドを傷つけられて、落ち込んでしまいます。排泄行為自体にナーバスになって、トイレに頻繁に行ったり、外出を嫌がるようになってしまう可能性もあります。
特に認知症の人は、怒られたというマイナスの感情が残ってしまうので、怒るのは厳禁です。
責めたり怒ったりしないで、黙ってそっと片付けましょう。
母の場合
母は、幸いにもこれまで汚れた下着を隠したことはありません。
今では、失禁は日常茶飯事で、汚れていることに気付かないので自分では下着を取り替えません。
まだそんなに失禁回数が多くなかった頃は、ときには自分で取り替えることもありましたが、隠すことはありませんでした。
パンツはいて・・・ませんよ!?
一度だけ驚くことがありました。
朝になって母を起こしに部屋へ行くと、脱いだパンツが床に置いてあったのです。
初めはそれが何なのかわかりませんでした。手に取ると、それはパンツで、汚れているのがわかりました。
夜中に失禁してしまい、パンツが汚れて不快感があったのでしょう。自分で脱いで、床に置いていたのです。確認すると、母は(パンツをはかず)そのまま直にズボンをはいていて驚きました。
スースーしないのかな?直にズボンをはくなんて斬新過ぎる。。。
ななのひとこと・ふたこと
パンツが床に置いてあったのにはびっくりしましたが、どこかに隠してしまわなかったことには助かりました。