母は昨年10月頃から体調を崩して自力で歩くのが困難になり、介護保険で車椅子をレンタルすることになりました。
おかげさまで年明けには体調が回復し自力で歩けるようになったので、車椅子ではなく歩行車を使ってみることにしました。
歩行器と歩行車とシルバーカーの違い
歩行器
長距離を歩くのが難しい人などが使用する福祉用具で、杖よりも安定性があります。脚にキャスターが付いているタイプと付いていないタイプがあります。
歩行器はリハビリに使われることが多く、通常、屋内で使用します。
歩行車
4脚に車輪がついたもの。前輪は360度回転する自在輪、後輪は固定輪です。押し手のハンドル部分が体を囲う形になっています。
歩くときは歩行車の中に体を入れるように立ち、グリップを握って体を支えます。ブレーキがついているので、スピードを調整しながら歩けます。簡易的な座面が付いていて、疲れたときなどに座って休むことができます。
シルバーカー
歩行車はよくシルバーカーと混同されますが別物です。体を支える力は歩行車より弱いので、歩く能力が高い人向きです。
シルバーカーは介護保険の適用外です。
歩行車を試しに使ってみることに
ケアマネさんを通じて福祉用具レンタル業者さんに相談しました。担当の方がいつも親身に相談にのってくれるのでとても助かっています。
家の中を歩くくらいなら全然問題ないので歩行器は必要ありません。相談したところ、歩行車をお試しで使わせてもらえることになりました。
試用したのはこちら。重さは約5kg。片手でもらくらく持てる軽さです。
歩行車を使って、電車に乗って通院してみました
母は喘息持ちということもあり、数百メートルくらいの距離を歩くと少し呼吸が苦しくなってしまいます。その度に5分ほど一休みして、呼吸が落ち着いたら歩行再開という状況でした。5分も休憩していると、この時期まだ寒いです。
時間がかかるのはある程度想定していたのでいいのですが、母が苦しくなってしまったら意味がありません。
このタイプの歩行車は、本人が押して歩くためのものなので、本人は座面に座ったまま介護者が押して移動はできません。
車椅子に戻すべきか悩む
やっぱり車椅子のほうがいいのかな?移動するのに、母も私もそのほうが楽かもしれないけど、少しでも歩けるならなるべく歩いたほうがいいよね。
でも車椅子って重いんだよなぁ。母が歩けるときは歩いてもらって、母の手を取りながらもう片方の手で重い車椅子を持つのって結構大変なのよね。押すだけならいいんだけど、段差や電車の乗り降りの際とかは特に。
帰る道すがら、いろいろ悩んでしまいました。
簡易的な車椅子機能がある歩行車
家に帰ってから調べてみたら、歩行車でも簡易的な車椅子機能を持ったものもあるとわかりました。
再度、福祉用具業者さんに聞いてみたところ、扱っている商品の中から良さそうなものをサンプルとして見せてもらえることになりました。
現物の写真を取り損ねてしまいましたので、もらった資料の写真を載せておきます。
実物を見せてもらって感じたデメリット
- 重量はそれほど軽くない(車椅子と大差がない)
- 座面(クッション)があるため、座面部分は折りたためない
- 折りたたんでも、思ったよりコンパクトにはならない(タクシーに載せられない可能性もある)
- 折りたたんだ際に自立しない(自立するタイプもあるが重量がかなり重くなる)
結局選んだ結論は
簡易的な車椅子機能付きの歩行車を見せてもらって感じたことは、「歩行車と車椅子両方の機能を持たせるため、(うちの現状には)どっちつかずで中途半端」ということでした。
というわけで、超軽量タイプの車椅子をレンタルすることにしました。
母が歩けるときは私と手をつないで歩いてもらい、疲れたときやちょっと呼吸が苦しくなったときだけ車椅子に乗ってもらうのです。
重量は8.3kg。車椅子としては超軽量です。これまで使っていたものとの重量差は約3kg。数字だけ見るとたった3kgですが、実際に持ってみた印象は「うわっ、軽い!」
軽量なぶん、座面が薄い(クッション性はない)とか、体に振動を受けやすいとかのデメリットもあります。ただ、長時間乗ることはないので、その点は母に妥協してもらって、私のメリット(持ち運びがラク)を優先させてもらうことにしました。
ななのひとこと・ふたこと
軽いだけじゃなくて、折りたたんだときの厚みも薄くなりました。
使わないとき玄関に保管しておくのも、以前よりは場所を取りません。
レンタル費用は300円から500円(1割負担)になりましたが、今のところこれにして良かったなと思っています。