介護者って、ある意味、時代の最先端だよね?

ガッツポーズ その他

日本の高齢化率は27.3%

内閣府の平成29年版高齢社会白書によると、日本の総人口は平成28(2016)年10月1日現在、1億2,693万人。うち、65歳以上の高齢者人口は3,459万人で、総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は27.3%。

日本は他の先進諸国と比較して最も高齢化率の高い国だというのは、今や常識と言えるくらい当たり前のように知られている事実ですね。

介護が必要なお年寄りがますます増えていくというのも、容易に想像できます。
国の財政は厳しくて、施設も人材も不足して、今よりももっと在宅介護が推進されるようになるでしょう。

介護に直面する人は増加する

働きながら親を介護する、介護と育児のダブルケア、夫婦のどちらかがもう一方を介護する老老介護などなど。
介護の形態はさまざまですが、介護に直面する人はこれからどんどん増えていくはずです。

ということは、考えようによっては「私たち(今、働きながら親の介護をしている人)って、ある意味、時代の最先端と言えるなー。フフフ。」などと、新しもの好きな私は思うわけです。

今はまだマイノリティー(少数派)かもしれないけど、いずれ多くの人が直面するときには、私たちは経験豊富な先輩ってことじゃないかー。

介護は育児から10年遅れ

数年前に参加した介護イベントで、評論家・樋口恵子さんの講演を聞く機会がありました。そのときに話されていたことが今でもとても印象に残っています。

「介護は育児から10年遅れている。10年前、育児と仕事の両立に対して社会の風当たりは厳しかった。それが今では、働きながら育児をしている女性を非難する風潮は減り、両立する女性はとても多くなった。少しずつ働きやすくなってきている。
一方、介護はこれからだ。これからの10年で介護と仕事が両立できるよう、社会は変わっていかなければならない」といったような内容でした。
なるほど、まさにその通りだな、と。

育児と仕事の両立は時間的にも身体的にも大変だと思います。
でも大変ながらもそうして両立できる環境が今あるのは、先駆者として社会を切り開いてきた人たちの苦労や努力があったはず。

だからこそ私たち介護者は、これから介護に直面する人たちのためにも、自分自身のためにも社会に対して声をあげていこうと強く思うのです。
ひとりひとりの力は小さいかもしれないけど、それがまとればやがて大きな力になると信じて。

ななのひとこと・ふたこと

同年代だと親を介護している人はまだ少なくて、気持ちを共有するのが難しいことも多いけど。
まだまだ少数派なんだな、と感じることも多いけど。
あとで振り返ってみたら実は時代の最先端だった、と実感することがきっとあるんじゃないかと思いながら。